鼻尖形成ですっきりした鼻になれる?施術内容やダウンタイムを解説
日本人の鼻は、先の丸まった鼻や、団子鼻が多いとされています。そのため、モデルのようにスッと通った鼻筋や、ツンと尖った鼻先にあこがれを持つ人もいるのではないでしょうか。そのような人には、鼻尖形成という美容整形が有効です。
今回は、鼻尖形成とはどのような施術法か、リスクやダウンタイム、費用も含めて解説していきます。
この記事の監修者:西尾 謙三郎
もとび美容外科クリニック新宿院
札幌医科大学医学部医学科、東京医科歯科大学卒業後、都立墨東病院(救命救急センター、麻酔科、皮膚科)、有名美容外科医長・技術指導医など歴任し、美容外科クリニック院長、埼玉医科大学形成外科・美容外科非常勤医師を経て、現在もとび美容外科クリニック院長をしております。平成14年札幌医科大学医学部医学科 卒業東京医科歯科大学平成15年都立墨東病院(救命救急センター、麻酔科、皮膚科)平成17年東京女子医科大学形成外科 研修平成17〜26年有名美容外科医長・技術指導医など歴任美容外科クリニック院長埼玉医科大学形成外科・美容外科 非常勤医師平成26年〜もとび美容外科クリニック院長
このドクターについて詳しく見る鼻尖形成とは?
実は、鼻尖形成という言葉の定義はクリニックによって様々で、鼻尖縮小のことを鼻尖形成術と呼ぶクリニックもあれば、軟骨移植を鼻尖形成と呼ぶクリニックもあり、その両方を鼻尖形成と呼ぶクリニックもあります。
ここでは、鼻尖形成とは鼻尖縮小術や軟骨移植を含めた総称と定義し、解説します。
鼻は顔の中心にあって一番目立つため、第一印象に大きく影響します。
鼻尖形成では、日本人に多いとされる「丸い鼻」や「団子鼻」を細くシャープにします(鼻尖縮小)。また、鼻先を整えるために高さを出すこともあります(軟骨移植)。
顔全体のバランスを見ながら形を整えていくため、顔全体の印象もすっきりさせることが可能です。 それでは、鼻尖形成はどのようにして鼻先を整えていくのか、もう少し具体的に解説していきます。
鼻先を細くしたり、鼻以外の組織を使って鼻先を形成する手術
鼻尖形成術の一つである鼻尖縮小術は、鼻先の余分な軟骨や脂肪を取り除き、大鼻翼軟骨と言われる鼻先の軟骨を加工して、引き寄せるように縫い合わせ、形を整える施術法です。
また、軟骨移植は鼻の高さが足りない場合に、必要に応じて鼻以外の軟骨を移植して行う施術法です。プロテーゼやヒアルロン酸を使用しない分、露出や血流障害、アレルギーなどの心配がありません。 手術方法は、鼻の内側だけを切開するクローズ法と、内側と外側も切開して行うオープン法があります。
鼻尖形成の種類
鼻尖形成と言っても、人の鼻はそれぞれ違うため、鼻に合った施術をする必要があります。
鼻尖形成には、主にどのような種類の施術法があるのか見ていきましょう。
鼻尖縮小術
鼻尖縮小術は、鼻先の余分な脂肪や軟骨を除去し、左右の大鼻翼軟骨を糸で尖らせたり引き寄せることによって、団子鼻や丸まった鼻先をシャープな形にする術式です。ベーシックで良い方法です。 ただし、皮膚が厚い方や軟骨が小さい方では変化が出にくい可能性があります。また、鼻尖縮小術のみ行った場合、鼻先の高さは出せません。
鼻尖縮小3D法
鼻尖縮小3D法は、通常の鼻尖縮小に比べ、さらに鼻先を細くすることができます。皮膚が厚い方や軟骨が小さい方に適しています。また、鼻先を細くすると同時に正面方向に高さを出すことが出来ますので横から見てもバランスの取れた鼻先にすることができる術式です。 鼻尖縮小術は、左右の鼻翼軟骨を引き寄せるだけですが、鼻尖縮小3D法では、鼻翼軟骨をカットして段差を作ることで、鼻尖をシャープにすることができます。
ただし、鼻翼軟骨をカットするため再手術がやりにくくなったり、段差が影になるリスクがあります。
耳介軟骨移植法
日本人は鼻翼軟骨が小さいため、団子鼻だけでなく鼻先の高さが不足したり、アップノーズ(豚鼻)になりやすいです。そのような場合は、鼻先を高くする必要がありますが、鼻先にシリコンプロテーゼを入れると、将来プロテーゼが飛び出してしまったり豚鼻が悪化するリスクがありますので使用できません。また、溶けるボールなどの場合も、鼻翼軟骨が変形・陥没してしまうリスクがあります。
なので、通常は耳の軟骨を利用して、耳介軟骨移植法で鼻先を高くします。耳の軟骨は、他の部分の軟骨と違い、切り取っても機能があまり損なわれず、傷も目立ちません。
軟骨はプロテーゼのように露出する心配もなく、吸収されず長持ちします。 また、鼻を理想の形に加工することができるため、より理想的な鼻の高さや形を手に入れることができます。しかし、軟骨採取部分の耳のイヤホンが安定しにくくなったり、目立たないですが耳の後ろなどに傷が残ったりするデメリットがあります。
軟骨移植単独で行うこともできますが、鼻先にボリュームがでてボテッとしてしまいますので、通常鼻尖縮小も行うのが一般的です。
鼻尖縮小は鼻先を細くするだけでなく、軟骨を載せる土台(大鼻翼軟骨)を安定させ、移植軟骨がずれないように確実に糸で固定することが可能になります。
鼻尖形成のダウンタイム
ダウンタイムは、手術後、腫れや赤みなどがなくなり、日常生活が普通に送れるようになるまでの期間を指し、手術を行った部位や手術法によって異なります。
鼻尖形成を行った際のダウンタイムや、期間中に注意することについて解説します。
ダウンタイムは5日~1週間
鼻尖形成のダウンタイムは、5日~1週間程度です。術後に鼻は、テープやギプスなどで固定しておく必要があります。ギプスは通常5日~1週間ほどおこないます。
外出する際は、マスクなどの着用がおすすめです。
鼻尖形成には、クローズ法とオープン法があります。どちらも切開を伴うため、患部が腫れたりすることがありますが、多くは1週間程度で目立たなくなります。抜糸は、術後5~10日程度で行います。 また、耳から軟骨を移植している場合は、耳にもダウンタイムが発生することになります。耳は腫れにくいと言われていますが、軟骨採取部分をガーゼやテープで圧迫固定を行うため、抜糸までは目立ってしまうでしょう。 また、内出血が首の方に下りてきて1,2週間ほど黄色や緑色になることがあります。
1週間は入浴やシャワーができない
手術後に鼻を固定するギプスやテーピングは、濡らしてはいけないため、洗髪や洗顔がしばらくできません。また、血行がよくなると腫れや内出血、むくみの原因となってしまうため、入浴も控えましょう。
ただし、施術箇所を濡らさないようにできるのであれば、首から下だけシャワーを浴びることや、美容室での洗髪は可能です。通常通りシャワーや入浴が可能になるまでには、1週間程度かかります。
6か月以降に完成
術後、鼻の形や経過を見るための検診で経過を見てもらうクリニックもあります。2、3か月おきに行う場合もありますが、術後6か月が経つと鼻尖形成が完了します。手術の効果はほぼ完成となりますが、できるだけ鼻をぶつけないように気を付けましょう。
鼻尖形成の費用
鼻尖形成は、術式によって費用が異なります。
耳介軟骨移植法は、耳から軟骨を採取したり、採取した軟骨を加工したりといった手間がかかるため、他の手術方法より費用が高くなります。
鼻尖縮小術 | 200,000円~400,000円 |
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鼻尖縮小3D法 | 300,000円~500,000円 |
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耳介軟骨移植法 | 200,000円~950,000円 |
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鼻尖形成のリスク
鼻尖縮小術では、鼻先の皮膚が中心に寄るため、横から見ると鼻先の上部が丸く見えるリスク(ポリービーク変形)や、やりすぎると鼻先をつまんだようになってしまうリスク(ピンチノーズ)があります。
また、鼻尖形成のリスクとしては後戻りしたり変化が少なかったりするリスクがあります。
皮膚が厚かったり、軟骨が小さい方では上記のリスクは出やすい傾向があります。
ただし、糸で縛るだけの切らない鼻尖縮小などと違い、切開しておこなう鼻尖縮小は後戻りしにくいです。
また、耳介軟骨移植でも、移植する軟骨の量や固定のやり方、土台の軟骨の補強などで後戻りのリスクを減らすことが出来ます。
不安であれば、施術の説明時に医師に相談してみるとよいでしょう。
鼻尖形成の手術の痛みは?
鼻の中からも手術が可能な鼻尖形成ですが、手術には変わりありません。手術と聞くと、強い痛みを伴うイメージですが、鼻尖形成手術を行った場合、どれくらい痛みがあるのでしょうか。
鼻尖形成手術に伴う痛みについて、見ていきましょう。
麻酔を打つため手術中の痛みはほぼない
鼻尖形成手術は、麻酔をして行います。鼻は局所麻酔を打つ際に痛み出やすいですが、局所麻酔が効いてしまえば手術中の痛みはほぼないでしょう。クリニックによって使用する麻酔の種類は異なり、局所麻酔や、笑気麻酔、静脈麻酔、全身麻酔を行うところもあります。
鼻の手術は長引きやすいため、静脈麻酔を使用して眠っている間に手術を行うのが精神的にも肉体的にも楽かと思います。
術後の痛み
手術中の痛みは、麻酔によってほぼ感じません。しかし、麻酔が切れてくると、痛みが出始めます。
痛みには個人差があるため、念のため鎮痛剤が処方されます。医師の指示に従って、痛みを感じたら我慢せずに服用しましょう。
鼻尖形成を韓国で受けるときの注意点
韓国では、常に新しい施術法が研究されており、韓国発という施術も珍しくありません。また、施術実績が多いことから、技術力の高い医師も多く、それでいて日本より安く美容整形を受けることができるため、わざわざ韓国へ渡って施術を受ける日本人も増えています。
しかし、費用が安いから観光がてら韓国で美容整形を受けようと、安易に考えて施術を受けるのは危険です。海外での美容整形には、どのようなリスクがあるのか見ていきましょう。
海外で日本の法律は適用されない
日本では美容整形を行う前に、説明や同意書などを交わさなければ、手術を行ってはいけません。
もちろん海外でも、書面上のやり取りや説明をきちんと行うクリニックもありますが、全てのクリニックがそうとは限りません。
実際に海外で美容整形を行い、トラブルになった事例も多く報告されています。海外で美容整形手術を行う際は、単純に費用だけで決めることはやめましょう。
術後のトラブルがあった場合に対応が難しくなる可能性
手術後の感染などの術後のトラブルなどがあった場合、すぐに診察したり、繰り返し通院して処置が必要になるケースもありますが、何度も海外に行くのはなかなか簡単でないため、術後ケアが受けられずに対応が遅れる可能性があります。
今後新型ウイルス感染などで渡航制限がまた出てしまう可能性もあります。
トラブルの処置が遅れると組織の溶解・変形・拘縮などのリスクが高まってきます。
日本のクリニックで対応してもらうにしても、責任の問題もあり他院のオペの対処は嫌がられます。
術後のアフターフォローや再手術なども、コミュニケーションや距離の問題、文化の違いなどにより、日本のクリニックで行うより少しハードルが上がるでしょう。
そのあたりのリスクもしっかり把握しておこなう必要があります。
韓国語でのやり取りが必要な場合も
韓国の美容クリニックの中には、日本人を集客するために、日本語を話せるスタッフを常駐させているクリニックもあります。
しかし、実際は日本語が通じるクリニックだけではありません。韓国語が全くわからない状態で行くと、悩みや仕上がりイメージをうまく伝えることができず、思ったように美容整形が受けられない可能性があります。
韓国語が話せない人が、韓国で美容整形を受ける際は、通訳を頼むか日本語が通じるクリニックを探すことをおすすめします。
韓国人の好きな鼻と日本人の好きな鼻は少し異なる
韓国人はアップノーズ気味のツンとした鼻を好む傾向がありますが、日本人はアップノーズは嫌う傾向があります。
何も希望を伝えなければ韓国で多く行われている韓国人好みの、よく見る整形鼻に近い形で仕上がる可能性が高いですので、そのような形が希望でなければ、しっかり希望を伝える必要があります。
鼻尖形成の名医を探す方法
鼻尖形成手術を受けるために、まずカウンセリングを受けてみようと考え、ネットで美容クリニックを検索する人も多いでしょう。
数あるクリニックから、いかに名医を探すかについて、3つのポイントを紹介します。
最初から1つのクリニックだけに決めない
鼻尖形成は、クリニックによって値段や医師の技術が異なります。 そのため、実際に複数のクリニックで、カウンセリングを受けることをおすすめします。複数のクリニックでカウンセリングを受けることで、納得のいく手術を受けられるかを見極めることが可能です。 また、自分に合う手術を多く提案してもらえる可能性があるため、手術の選択肢の幅が広くなります。その中でリスクや効果、予算など自分の希望に一番合った方法を選ぶことが出来ます。最初から1つのクリニックに決めるのではなく、いくつか検討し、自分の目で確認したうえで、施術を受けるクリニックを選ぶようにしましょう。
リスクを詳しく解説をしてくれるクリニックを選ぼう
鼻尖形成だけではなく、美容整形には必ずリスクを伴います。よいクリニックを選びのコツとして、鼻尖形成に伴うリスクを詳しく解説してくれるクリニックを探しましょう。
中にはリスクについては、あまり詳しく解説してくれないクリニックもあります。そのような場合は、トラブルが起きたときにも丁寧な対応をしてもらえない可能性があります。
鼻尖形成を受ける際は、メリットだけではなくリスクも詳しく解説してくれるクリニックを選ぶようにしましょう。
ネットの意見は参考程度に
美容整形に関する感想やブログは多数存在しますが、あくまで一部の人たちの意見だということを忘れてはいけません。人それぞれ体質や、施術方法は異なります。必ずしもネットの意見が自分に当てはまるとは限りません。
ネットの意見に振り回されず、参考程度にしておきましょう。実際にカウンセリングに出向き、自分の目で雰囲気を確かめることが大切です。
カウンセリングに行く予定のクリニックの口コミが知りたい場合は、
トリビューをチェックしてみてください。
まとめ
鼻尖形成は、鼻先を細くシャープにしたり高くしたりして整えることが可能な施術法です。しかし、必ずしも思い通りになるとは限りません。 鼻尖形成では、鼻の脂肪を切除したり軟骨を加工するため、ヒアルロン酸注入や溶ける糸などの施術のように元に戻すことは基本的にできません。 鼻尖形成を受ける際は、このようなリスクが伴うことを忘れないようにし、クリニック選びは慎重に行いましょう。技術はもちろんのこと、アフターケアもしっかりしたクリニックを選ぶことをおすすめします。