鼻ヒアルロン酸注入とは
鼻へのヒアルロン酸注入は、鼻筋をスッと高くすることができる施術です。
ヒアルロン酸は、眉間から鼻先近くまで注入することができます。また高さも希望にあわせて調整することができます。
注入するヒアルロン酸について
水分保持力が高く弾力性を保つ働きを持つヒアルロン酸は、もともと体内に存在する成分のため体内に注入してもアレルギー反応がありません。
ヒアルロン酸注入は様々な悩みを改善する方法として使用されており、鼻筋への注入の他、顎や輪郭、ほうれい線やゴルゴラインといった溝、目尻や額などのしわ、こめかみ、唇(アヒル口)、涙袋などの施術で使用されています。
ヒアルロン酸の種類
クリニックによって使用しているヒアルロン酸が異なり、これによって価格や持続期間も異なってきます。
ヒアルロン酸の中には、注入しても横に広がってしまうものもあります。
そのため、使用するヒアルロン酸は事前に確認するようにしたほうがよいでしょう。
<注入するヒアルロン酸例>
スタイレージ L
フランス製のヒアルロン酸で、安定性や持続性に定評があります。硬さによって3種類があり、注入部位によって適したものを選択します。
クレヴィエル コントア
KFDA(韓国の厚労省)が認可している製剤です。
粘性・弾性が強く、鼻や顎形成に特化したリフトアップ力の優れたヒアルロン酸です。腫れが少なく形状記憶に優れている点も特徴です。
ジュビダームビスタ ウルトラプラスXC もしくは ウルトラXC
アラガン社のヒアルロン酸で、厚生労働省が認可している製剤です。
麻酔成分(リドカイン)を配合しており痛みをより和らげることができます。持続期間が1年ほどとヒアルロン酸の中でも長い持続力です。
こんな悩み解決にも
鼻筋をスッと高くする際に利用されるヒアルロン酸注入ですが、それ以外にも以下のような鼻の悩みを改善する際にも活用されています。
鼻筋の凸凹を直す
鼻筋の一部が凸凹している場合、周囲の鼻の高さをその部分に合わせてヒアルロン酸を注入することで、ラインが整った鼻筋にすることができます。
わし鼻を改善する
わし鼻とは鼻筋の一部が隆起していることを言います。
わし鼻は鼻の骨や軟骨が出っ張っているのが原因のため、根本的にわし鼻を改善しようとする際にはハンプ削りという骨や軟骨を削る手術を行う必要があります。
ですが手術は避けたい、より手軽に改善したいという際には、ヒアルロン酸を鼻筋に注入することで出っ張りが目立たないようにすることができます。
眉間に高さを出す
眉間の部分にだけヒアルロン酸を注入し、立体的な顔立ちにすることもできます。
曲がった鼻を改善する
生まれつきや事故などによって鼻が曲がっている場合、ヒアルロン酸注入によって鼻筋のラインを整えることができます。
鼻ヒアルロン酸注入のメリット
鼻筋を高くする
鼻筋をスッと高くすることで鼻に立体感を与えると同時に、全体的に小顔効果やシャープな印象を与えることができます。
目と目が近づいて見える
鼻筋を通すことで目の周辺が立体的に見えることで、目元が近づいて見えます。
手軽にできる
メスを使用する手術と異なり、ヒアルロン酸注入は15分程度でできる上に赤みや腫れなどのダウンタイムがほとんどありません。
学校や仕事を休めない方やまずは試しに鼻を高くしてみたいという方にお勧めの施術です。
やり直しがきく
万が一、ヒアルロン酸を注入したものの、万が一すぐに元に戻したいという際には、ヒアルロン酸を溶かす「ヒアルロニダーゼ」というものを注入することで元の状態に戻すことができます。
鼻ヒアルロン酸注入のデメリット
次第に元に戻る
ヒアルロン酸は次第に体内に吸収されるため次第に効果がなくなります。ヒアルロン酸の種類にもよりますが、3か月~2年ほどで元の状態に戻ります。
感染、化膿のリスク
針の穿刺部位が不潔になったりすると感染を生じることがあります。術後に激しい熱感や痛み、腫れなどを長く感じた際には早めに医師に相談してください。
鼻ヒアルロン酸注入の向いてない人
ヒアルロン酸は半年から2年ほどで体内に吸収され元に戻るため、手軽に施術することができますが、逆に半永久的に鼻の高さを維持したいという方には適していません。
その場合はプロテーゼ挿入など別の形で鼻の高さを出すことをお勧めします。
またヒアルロン酸はアレルギー反応が少ない成分ですが、まれにアレルギー反応が出てしまう方もいらっしゃいます。この場合は、注入は避けて他の治療法を行うようにしてください。
ヒアルロン酸注入術のダウンタイム
ヒアルロン酸注入の場合ほぼダウンタイムはありません。
術後すぐは鼻に赤みや痛みが多少生じますが、数日でほぼ改善します。
シャワーやメイクも当日から可能です。
鼻ヒアルロン酸注入術の注意点
注入するヒアルロン酸の種類に注意
様々な部位で使用されるヒアルロン酸には、目的や用途に応じていくつもの種類があります。
鼻筋に注入する際には、高さをしっかり出す必要があるため、硬さがあるヒアルロン酸を注入することがポイントです。
柔らかく横に広がるヒアルロン酸を注入すると、鼻筋から横にヒアルロン酸が流れてしまい、次第に太く低い鼻筋になってしまうため注意が必要です。
鼻先には注入しない
眉間や鼻筋に注入することで高さをだすことができるヒアルロン酸ですが、鼻先(鼻尖)部分に注入すると鼻先全体が丸く膨らんでしまい、時間が経つと団子鼻になります。
また、小鼻と鼻尖部を栄養する唯一の血管にヒアルロン酸が誤注入された場合には、小鼻と鼻尖部の壊死を引き起こす可能性があるため、この部分への注入はお勧めできません。
鼻先に高さをもたせたい場合には、鼻尖形成術などの別の手術を行うことをお勧めします。
術後数日は鼻に大きな力を加えない
ヒアルロン酸は粘度が高い製剤です。そのため注入後は、ラインが落ち着くまでは数日ほど鼻を力強くこすったり、圧力をかけたりすることは避けるようにしてください。
医師の技術力を確認する
手軽なヒアルロン酸注入術ですが、注入する層や部位に手違いがあり血管などに入ってしまう可能性が全くないとは言えません。
過去にはヒアルロン酸を血管内に注入して血流が流れなくなり鼻の皮膚が壊死したり、失明してしまったという報告もあります。
簡単でどこのクリニックでも行っている施術だからこそ、逆に症例数が豊富で信頼できるクリニック・医師のもとで施術を行うようにしてください。
鼻ヒアルロン酸注入術の手術について
- まずは診察で希望のラインについて医師に伝えます。
- クリーム麻酔もしくは氷を用いた冷却麻酔を行います。
- 麻酔が効いてきたらヒアルロン酸を注入します。
多くの場合、寝ている姿勢で注入します。
注入後、起き上がって鼻のラインを鏡で確認させてくれるところが多いです。
もし高さをもっと出したい際には、再度寝て注入を追加してくれます。
鼻ヒアルロン酸注入術の費用感
鼻ヒアルロン酸注入術では使用するヒアルロン酸によって価格が異なることもあります。
長期持続型のヒアルロン酸を使用する際には価格は高めになります。
30,000円~150,000円