ヒアルロン酸による豊胸のデメリット

効果の持続時間が短い
注入したヒアルロン酸は体内で分解され、基本的には半年~1年程度、早くて3ヶ月ほどで体に吸収されてしまうため、他の方法よりも効果の持続時間が短くなっています。
そのため、適度なボリュームを継続的に維持するためには、半年ごとを目安に追加注入する必要があります。また、最近では独自の技術で作られたヒアルロン酸なども登場しており、中には10年近く効果が持続するものもあります。
しこりができるリスクがある
ごく稀にヒアルロン酸注入によってしこりが発生することがあります。しこりは炎症や合併症の原因になることもあるため、場合によっては手術して取り除く必要も出てきます。ただし、しこりは他の方法でも起こるリスクがあるので、ヒアルロン酸だけに限った話ではありませんし、しこりができてしまっても、ヒアルロン酸溶解液を注射することで解消することが可能です。
また、しこりの発生を防ぐためには少量ずつ丁寧にバランスよく注入していくことや正しい位置に注入することが大切になるため、実績のある信頼できるクリニック選びが大切だと言えるでしょう。
大幅なバストアップやデコルテまでふっくらさせることは難しい

ヒアルロン酸を大量に注入するとしこりや炎症などのリスクに繋がるため、注入量は片胸で200cc程度に抑えることが望ましいです。200ccだと約2カップ分になるので、それ以上カップ数を増やしたい人には向かない方法となります。
また、ヒアルロン酸は乳腺や脂肪の下に注入するのが基本です。皮膚の薄いデコルテに注入するとヒアルロン酸の硬い感触がダイレクトにわかってしまうため、デコルテからの自然な膨らみを作ることは難しいです。
ただし、ヒアルロン酸による豊胸では、注入の仕方や部位を変えることで、ある程度理想のバストデザインを目指すことも可能です。
感触が硬くなることがある
ヒアルロン酸を使った豊胸では、感触がやや硬くなる傾向があります。イメージとしては、豊胸バッグのシリコンジェルのような感じです。形や動きは自然なので普通にしている分には問題ありませんが、触った場合に不自然さを感じることがあります。
しかし、中には自然な触り心地になるように開発されたヒアルロン酸もあります。さらに、乳腺下や乳腺周囲の深い部分に注入することで、より自然な感触を実現することができるため、施術前に医師とよく相談することをおすすめします。
アレルギーを起こす可能性がある

ヒアルロン酸は体内に存在する成分なのでアレルギーのリスクは低いですが、まれにアレルギーを起こすことがあります。また、含まれている他の添加物がアレルゲンとなることもあります。
アレルギー以外にも、かゆみや痛み、内出血、赤みなどが1週間程度続くことがあるほか、血腫、感染症、注入部位の着色または退色、神経圧迫(神経が圧迫されることで痛みや痺れが生じる)、塞栓(血管が何らかの塊などでふさがる)、膿疹形成(いわゆる「とびひ」など、かさぶたや水ぶくれができる)、肉芽腫(異物が体内にあることでおこる炎症反応)、などのリスクもあります。
CTやMRIに写ることがある
ヒアルロン酸がレントゲンに写ることはありませんが、しこりがあるとCTやMRIなどで写ることがあります。ただし、他の方法でも写る可能性があることは変わりません。
また、ヒアルロン酸自体は写らなくても、乳腺の密度が高いバスト(デンスブレスト)の場合、マンモグラフィー検査による乳がんの鑑別が難しくなる可能性があります。日本人女性の5~8割がデンスブレストとも言われているので、ヒアルロン酸豊胸をする前にそのリスクを理解しておくことが必要です。
ヒアルロン酸による豊胸と他の方法との比較
ヒアルロン酸豊胸は注射で行うので傷跡を気にする必要がなく、施術自体が15~30分程度なので身体への負担や痛みが比較的少ないと言えます。また、施術後の入院や通院も必要無く、翌日から通常の生活に戻ることができ、将来の出産・授乳への影響もありません。施術後の感触や見た目も自然です。
また、料金は1ccあたりで決まっていることが多いため、注入する量によっては他の方法よりも安価に行うことができます。
下に代表的な方法3つのメリットやデメリットをまとめたので、自分に向いている方法はどれかよく考えて選んでみてください。

まとめ
豊胸手術は健康上のリスクも少なからず存在します。健康に美しくなるためには、メリットだけではなくデメリットもよく比較検討し、リスクも踏まえて判断を行いましょう。