レーシック手術をしたら10年後どうなる?

レーシック手術で、時間が経ってからトラブルが起きることはほぼありません。レーシックが始まって30年以上、角膜の視力矯正術自体には40年以上の歴史があり、レーシックの安全性はある程度保証されているためです。
ただし、レーシック手術後に「ドライアイ」や、夜間に光がぼやけて見える「ハローグレア」などの症状が出ることもあります。詳しく見ていきましょう。
ドライアイが続く可能性がある
レーシック手術では、角膜にフラップと呼ばれる膜をつくる際に、角膜の知覚神経が切断されます。そのため、術後1ヶ月程度は眼が乾燥しやすい状態(ドライアイ)になります。ただし、ドライアイは通常数ヶ月で元に戻るため、過度に心配することはないでしょう。
ただし、もともとドライアイであった方は、症状が長期間続くことも。点眼薬で改善される可能性があるため、症状がひどい場合には、レーシックを受けたクリニックに相談し、適切な薬を処方してもらいましょう。
視力が低下することがある
レーシック手術は、角膜を削って光の屈折の度合いを調整し、視力を改善する手術です。そのため、術後はほとんどの方が視力1.0以上を保つことができます。
ただし元の裸眼視力が低い方、近視・乱視がとても強い方は、時間の経過とともに視力が低下する可能性があり、全体の5%程度の方に「近視戻り」と呼ばれる視力の低下が見られます。ただし、元の視力まで低下することはほぼありません。
レーシックで老眼が早まることはない
レーシック手術が原因で老眼が早まる心配をする方がいますが、その可能性は低いです。
ただし、視力を強く矯正し過ぎる「過矯正」の状態になると、老眼を早く実感することがあります。過矯正は常に遠くにピントを合わせなければならないため眼が疲れやすく、頭痛を招くことも。そのため、事前検査に十分な時間をとり、適切な度数を提案してくれるクリニックを選びましょう。
目の病気の手術も問題なくできる
レーシック手術後でも、白内障手術・緑内障手術・網膜はく離手術は問題なく受けられます。ただし、白内障手術では人工レンズを挿入することから、レーシック手術前の眼のデータが必要になることがあります。
とはいえ、最近は新たな計算式が開発されたことにより、データが不要なケースもあります。将来のことを考慮し、レーシック手術を受けるクリニックへ確認しておくと良いでしょう。
レーシック手術後に視力が戻らないための注意点

レーシック手術後に視力低下を防ぐためには、
・乾燥しないよう目薬をさす
・紫外線ケアをする
・PCやゲームなどで目を酷使しすぎない
といった注意が必要です。
レーシック手術後は目が乾燥することで、光の屈折に影響が出て視力が低下しやすくなります。また、紫外線は目に良い影響を与えないため、帽子やサングラスなどで保護しましょう。さらに、レーシックは手術時点での視力を回復させるためのもので、視力低下を防ぐ効果はないため、目を酷使する長時間のPC作業やゲームも避けることをおすすめします。
レーシック手術後に視力が戻ってしまった場合の対処法
レーシック手術後に視力が低下してしまった場合、角膜の厚みが十分にあれば再手術が可能です。ただし、角膜が薄いと再手術できず、眼鏡かソフトコンタクトレンズで対応するしかない場合もあります。
まとめ
レーシック手術をした後、将来的にトラブルが起きる可能性はゼロではありません。クリニック選びの際には、上記のリスクをしっかりと理解した上で、事前検査やカウンセリングを丁寧に行ってくれるかどうかを重視しましょう。最近は、レーシック手術のデメリットを払拭したICLという手術法も出てきたため、後悔のないよう、自分に合った視力回復手術を選んでください。