ピコレーザートーニングとは

ピコレーザーとは、さまざまな肌トラブルの改善に効果があるレーザーのことです。従来のレーザーでも10億分の1秒という非常に短い時間でレーザーを照射していましたが、ピコレーザーはそれよりさらに1,000倍も早い「ピコ秒単位」で照射できます。照射する時間が短いため、痛みやダメージがほとんどないのが魅力です。
ピコレーザートーニングは、ピコレーザーを用いて、肌のトーンアップをする治療法です。レーザーによってメラニン色素を分解・排出するので、美白になりたい方におすすめできます。人によっては1回目の施術でトーンアップ効果を感じることもあるようです。
ピコレーザートーニングの効果
ピコレーザートーニングでは、肝斑やシミはもちろん、顔全体のくすみの除去に効果が期待できます。色素沈着の状態にもよりますが、肌の奥深くにある真皮層にできたシミの根本的な解消も可能といわれています。
また、照射モードを切り替えることで、毛穴を引き締めたりハリをもたらしたりといった肌悩み・肌質改善や、タトゥーの除去もできます。
ピコレーザートーニングのメリット

ピコレーザートーニングには、他のレーザー治療にはないメリットがあります。特に特徴的なのは次の5つです。
効果が出るまでの期間が短い
個人差はありますが、状態によっては最初の施術で効果を感じられることもあります。複数回通う場合でも、5~10回程度の治療ですむ方が多いようです。従来のレーザーと比較すると治療回数は約半分という、少ない回数で効果を得られます。
これは、ピコレーザートーニングが、従来のレーザートーニングと比較してメラニン粒子をより粉々にできることによるメリットです。
ただし、一般的に従来のレーザートーニングとピコトーニングは、より効果を得るために最初の5回は1~2週間おきに施術を受けることが推奨されています。一方で美白目的のフォト(光治療)は1ヶ月に1回の頻度での治療が勧められることが一般的であるため、通う頻度なども考えて治療法を選択するのがおすすめです。
施術が短時間で済む
カウンセリングは別途時間をとりますが、レーザーを照射する時間は15~20分ほどです。短時間で済むので、仕事や家事で忙しい方でも通いやすいです。
痛みがほぼない
他のレーザー治療と比べて、ピコレーザートーニングにはあまり痛みがありません。感じ方は人によって違いますが、ハリをチクチク刺されるような感じや、花火がパチパチはじけるような感じが少しするだけです。基本的に麻酔をしなくても施術できますが、不安な方には塗る麻酔を塗って施術することもあります。
ダウンタイムがほとんどない

従来のレーザー治療では多少のダウンタイムを覚悟する必要がありましたが、ピコレーザートーニングではダウンタイムはほとんどないか、あってもごく軽くすみます。
施術直後の赤みや腫れなどは数時間でおさまりますし、かさぶたや毛穴の赤みなどは1週間ほどできれいになります。肝斑がある場合は一時的に悪化することがありますが、こちらも2ヶ月ほどで元通りになることが一般的です。
肌が弱くても施術できることが多い
照射するレーザーは低出力なので、敏感肌の方やアトピー体質の方でも施術が可能です。肌の状態を見てレーザーの出力を調整することも可能なので、心配な方はカウンセリングで担当医に相談してみましょう。
ピコレーザートーニングのデメリット・注意点

メリットがある一方で、デメリットもあります。次のような可能性があるので、施術を受ける前に確認しておきましょう。
赤みやほてりが現れることがある
ダウンタイムはほとんどありませんが、施術直後は赤みやほてりが現れることがあります。ただし、保冷剤などで冷やしてクーリングを行えば落ち着くので、それほど心配する必要はなさそうです。
白斑を生じるリスクがある
非常にまれですが、ピコレーザーはメラニンのもとを破壊して肌をトーンアップさせます。そのため、色素そのものが失われて部分的に肌が白くなってしまう白斑が起こることがあります。白斑は一度生じると元に戻らないため、施術後になんらかの異常を感じた場合は、すぐに担当医に相談しましょう。
施術後は十分なUVケアを行う必要がある
施術後の肌はとてもデリケートになっています。とくに紫外線の影響を受けやすくなるので、紫外線対策は必須です。日焼け止めを塗り、帽子や日傘などを使ってガードしましょう。また、刺激から肌を守るには保湿も大切です。治療期間中はいつも以上に保湿ケアを念入りにしてください。

体質や体調によって施術を受けられないことがある
次のような方は施術を受けることができない場合があります。施術前に必ず担当医に相談してください。
・皮膚に異常がある
・妊娠・授乳中
・重篤な疾患がある
・避妊薬を飲んでいる
・ステロイドや金製剤を服用している
・アートメイクをしている
まとめ
シミやくすみを短時間で治療できるピコレーザートーニングはダウンタイムが少なく、痛みがほとんどないのが魅力です。ただ、赤みやほてりが出たり、白斑を生じてしまうなどのデメリットがないわけではありません。これから施術を考えている方は、担当医によく相談して、納得してから受けるようにしましょう。