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わきが手術のデメリットとは?再発・傷跡・後遺症などに注意を

わきがは手術で治療することができますが、さまざまなデメリットもあります。今回は、これからわきが手術を考えている方のために、わきが手術にともなうデメリットをわかりやすくお伝えしていきます。

久保田 なお医師

この記事の監修者:久保田 なお

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美容皮膚科・美容外科医として、医療行為として美を提供しています。美容など女性の悩みに関して相談にのっています。

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わきが手術の方法は実に多種多様です。主なものでも以下のような9種類があります。 ・切除法:もっとも古くから行われている手術法。メスで脇の皮膚を根こそぎ切り取る ・剪除法:脇に数本の切り込みを入れ、皮膚をひっくり返して医師が目視でアポクリン汗腺(ニオイのもとになる成分を含む汗を出す器官)を切り取る ・皮下組織掻爬法:脇の皮下にスプーンのような器具を入れ、皮膚の裏側から汗腺を掻き出す ・皮下組織削除法:ハサミのような特殊な器具を使い、皮膚の裏側の汗腺などを均一にそぎ取る ・シェーバー法:脇に小さな穴を開け、シェーバーのような器具を入れてアポクリン汗腺や皮脂線を吸引する ・吸引法:脂肪吸引を応用した手術法で、脇に小さな穴を開け、管を通してアポクリン汗腺、エクリン汗腺(無臭の汗を出す器官)、皮脂腺を吸引する ・超音波吸引法:吸引法に超音波を組み合わせた方法で、穴を開けて超音波の機械を挿入し、アポクリン汗腺やエクリン汗腺、皮脂腺を破壊してから吸引する ・マイクロレーザー法:極細のレーザー機械を毛根部に差し込み、レーザーでアポクリン汗腺とエクリン汗腺を加熱して除去する ・マイクロリムーブ法:脇を1cmほど切開し、特殊な機械を挿入してアポクリン汗腺と皮脂腺を粉砕する。重度のわきがの方にも適している それぞれにデメリットもあるため、どのようなデメリットがあるか詳しく解説します。

根治できないことがある

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シェーバー法は、直接アポクリン汗腺や皮脂線を目で見て確認することができません。手探りで施術するので、汗腺組織が残ってしまうことがあります。また、吸引法や超音波吸引法も、わきがの原因となる汗腺をすべて吸引するのが難しい手術であるため、このような方法の場合はわきがが根治できないことがあります。

再発することがある

アポクリン汗腺やエクリン汗腺などの腺組織は再生力がたいへん強いため、汗腺組織が残っているといずれわきがが再発してしまうことがあります。 吸引法や超音波吸引法の場合、改善できるのはおよそ30~40%ほどです。再発率は約10%と言われており、やがて元に戻ってしまうこともあるため、いずれ再手術が必要になることもあります。

傷跡が残ることがある

切除法や剪除法では、脇をメスで切開するために傷跡が残るリスクがあります。この傷跡は時間とともにある程度は目立たなくなりますが、体質などによってはケロイド状になってしまうこともあります。こうなってしまうと元の状態に戻すのは非常に困難です。 一方、メスで切開せず、細い管を通して施術する吸引法や超音波法なら傷跡も残りにくいので、跡が心配な方はこちらを検討してみてもいいかもしれません。

黒ずみが残ることがある

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皮下組織削除法では、広範囲の皮膚を薄くそぎ落としていきます。そのため、黒ずみが残りやすい傾向があります。 また、マイクロリムーブ法はアポクリン汗腺と皮脂腺を粉砕するため、副作用として茶色い色素沈着が発生することがあります。こちらは治療が可能ですが、改善には時間がかかります。

皮膚が壊死するリスクがある

皮膚をめくって手術する剪除法では、術後に皮膚がうまく元に戻らないことがあります。すると血流などの機能に障害が出てしまい、皮膚が壊死してしまうことがあります。一度皮膚が壊死すると、元の状態に戻るには数年かかります。 皮膚の下を削り取る皮下組織掻爬法や皮下組織削除法でも同様の可能性があるため、術後は固定させるために圧迫しますが、これが十分でないと組織が壊死する可能性があります。

やけどのリスクがある

マイクロレーザー法は、アポクリン汗腺やエクリン汗腺を加熱するため、やけどの心配があります。超音波法は出血や壊死の心配はほとんどありませんが、不適切な出力や周波数を長時間あてたことでやけどしてしまった報告例もあります。

内出血することがある

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皮下組織掻爬法では小さな穴から汗腺を搔き取るため、場合によっては周辺組織を傷つけて内出血してしまうことがあります。一方で掻き取りが不十分だと汗腺類が残ってしまうため、医師の経験が非常に重要となります。

化膿することがある

わきがの手術後に傷口に細菌などが入ると、化膿することがあります。傷口に膿がたまると皮膚にもダメージを与えることがあるため、術後は汗をかいたらすぐにふき取り清潔にする、入浴時に傷口を濡らさないようにするなどの注意が必要です。

後遺症が残ることがある

切除法は切開痕が大きいため、ひきつれが起こったり腕を動かすときに違和感を感じたりすることがあります。さらに血管や神経が圧迫されるので、腕のむくみやしびれが現れることもあります。 そのほか、剪除法は大きく切開するので、出血による血腫ができることがあります。マイクロリムーブ法は大きく切開することはありませんが、血管やリンパ管からの滲出による血腫で腫れてしまうことがあります。

ダウンタイムが長い

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切除法は大きく切開するため、縫合部分が完治するには1~2週間の安静や入院が必要となります。これが不十分だと、傷口がずれて完治までにさらに数ヶ月かかることもあります。 また、数か所を切開する剪除法では、術後は包帯を巻いて切開した部分を圧迫固定して過ごします。皮下組織削除法は3日ほどの入院が必要で、退院しても術後1週間ほどは脇を固定して圧迫するので、ダウンタイムは長くなります。 一方で、吸引法や超音波法は日帰り手術が可能で日常生活への影響もほとんどないので、ダウンタイムは短めです。

多汗症治療はできない

わきがの臭いはアポクリン汗腺から分泌される汗が大きな原因です。エクリン汗腺から分泌される汗には臭いがないため、わきが治療はアポクリン汗腺にアプローチするものが多く、エクリン汗腺の除去ができない手術法では多汗症までは治療できません。 多汗症の治療も同時にしたい方は、切除法や皮下組織削除法、ミラドライなどがおすすめです。

切除法と剪除法以外は保険適用外

わきが手術はほとんどが自由診療となっており、健康保険が適用されるのは切除法や剪除法だけです。保険が適用される剪除法では数万円程度の自己負担ですみますが、自由診療の手術法を選んだ場合は数十万円かかることも珍しくありません。

まとめ

脇の臭いを治療できるわきが手術は、手術方法によってデメリットも違ってきます。許容できるデメリットはどれなのかを考え、医師と相談しながら選択しましょう。

ご注意術式や変化の度合いに応じて効果、ダウンタイム期間には個人差があります。
また、医師の監修を経て誤りがないよう万全を期しておりますが、もし誤りとお考えになる情報がある場合には、ご指摘いただけますと幸いです。運営で確認の上、必要な対応をさせていただきます。

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