フラクショナルレーザーは効果なし⁉効果が感じられない理由

まずは「フラクショナルレーザーは効果なし」といわれてしまう理由を考えてみましょう。
ニキビ跡には強い出力での照射が必要
フラクショナルレーザーはコラーゲンやエラスチンを再構築するので、クレーターのようなニキビ跡にも効果が期待できます。ただ、肌の深いところまで達してしまったような深刻なニキビ跡には、その分深く(強く)照射しなければ効果は期待できません。一方強く照射すると治療後のダウンタイムが重くなってしまうため、ダウンタイムを考慮した出力にすると、効果が得られないことがあります。
毛穴の開きは改善されない
毛穴が開いてしまう原因の一つは肌のたるみです。年齢が高くなるとコラーゲンが減少してしまううえに、筋肉もゆるみやすくなりますが、フラクショナルレーザーはたるみ治療への効果は十分ではないと考えられています。肌のたるみが原因で生じる毛穴の開きを治療したい場合は、「レーザートーニング」や「ジェネシス」などのレーザー治療やヒアルロン酸の注入などがおすすめです。
深いしわには効果が期待できない

くっきりと深く刻まれたようなほうれい線や眉間のしわなどは、表情筋の衰えや脂肪のたるみが原因です。フラクショナルレーザーが到達できるのは真皮までなので、それより深い位置にある筋肉層を改善させることは難しいです。
ただ、皮膚の浅い位置にできる小じわなどはフラクショナルレーザーで効果が期待できるので、しわ治療といっても、どのようなしわかによって適した治療法が変わってきます。
リフトアップまではできない
たるみが気になる場合はリフトアップ治療を考えますが、この場合もフラクショナルレーザーではそれほど効果は期待できません。なぜなら、たるみが生じるのは筋肉の衰えが原因だからです。どちらかというと、肌のハリ感をアップさせたり、肌質を改善させたりするのがフラクショナルレーザーの得意分野です。
フラクショナルレーザーの効果を感じるためのポイント

フラクショナルレーザーの効果を実感するには、フラクショナルレーザーでどんな治療ができるのかを正しく理解することが大切です。次の5つのポイントを理解したうえで検討しましょう。
フラクショナルレーザーで対応できる肌悩みを理解する
フラクショナルレーザーで治療できるのは真皮までです。それより深い位置には届かないので、重度のニキビ跡や深く刻まれたしわ、リフトアップなどにはあまり効果が期待できません。
クリニックでは症状に応じてさまざまな治療法があるので、フラクショナルレーザーで対応できるのか、他にはどのような治療法があるのか、などをよく相談することをおすすめします。
重いダウンタイムを覚悟する
重度のニキビ跡などは低い出力では治療できないので、症状に応じて出力を強くすることもあります。
ただし、出力を上げるほどダウンタイムも長くなるので、フラクショナルレーザーで重度のニキビ跡などを治療する場合は、重いダウンタイムがあると思っておいたほうがいいでしょう。
適切な回数、頻度で治療を行う
フラクショナルレーザー治療は1回で完了するわけではありません。複数回治療を続けることで徐々に効果が現れてくるため、定期的に通院し続けることが求められます。
頻度や通院期間については症状や体質などにもよりますが、ニキビ跡であれば数週間に一度のペースを数ヶ月続けていきます。ダウンタイムが終わったらまた新たな治療を受けることになるので、治療が完全に終わるまでは医師の指示を守って過ごしましょう。
NAFLでの治療を選ぶ

フラクショナルレーザーには、「AFL(アブレイティブ)」と「NAFL(ノンアブレイティブ)」の2種類があります。「AFL」は皮膚にレーザーで小さな穴を開けて蒸散させるので高い効果を期待できますが、ダウンタイムが長くなります。
「NAFL」は皮膚に穴を開けないので効果はマイルドで、肌への負担は少なめです。「AFL」より施術回数は多くなりますが、ダウンタイムが短いという大きなメリットもあり、刺激を抑えるためにはNAFL治療のほうがおすすめです。
ボトックス注射やヒアルロン酸注入を併用する
フラクショナルレーザーは万能ではありません。症状によってはフラクショナルレーザーだけではカバーしきれないので、皮脂腺の働きを抑えるボトックス注射を打ったり、肌にふっくら感をもたらすヒアルロン酸を注入したり、と複数の治療法を組み合わせることも必要です。
まとめ
肌質を改善し、コラーゲンを再構築できるフラクショナルレーザーですが、症状に合った治療法を選択することが大切です。ダウンタイムを避けるために出力を下げればその分効果も低くなってしまうので、経験と実績のあるクリニックで相談することをおすすめします。