中村 優

顔つきや体型、理想とする姿もそれぞれに異なる美容治療では、どのような治療が最適なのかが一人ひとり違うため、マニュアルに沿ったカウンセリングでの提案ではなく、それぞれに過不足なく、希望に沿って本当に必要な治療を丁寧に擦り合せていく事が必要です。 治療の押しつけではなく、患者様の望みを最大限に汲み取るためのコミュニケーション、カウンセリングによって、高品質の美容治療をご提供する事が美容外科医として大切な事だと考えています。 私が美容外科医を目指した理由の一つは医学生の時、とある実習で癌によって顔面にぽっかりと空いてしまった穴を補填する「再建」の形成外科術を見学した際の衝撃でした。この衝撃が私を形成外科の道へと強烈に突き動かしました。 元々細かい作業や絵を描く事が好きであったため、美術系へと進む事も考えていた私にとって、この経験は非常に大きなものだったのです。 形成外科における再建や一般形成は、見た目のマイナスをゼロにしていくものです。 それに対して、より美しく、理想の姿を目指す治療が美容外科であり、そのどれもが私にとって興味深いものでした。 医師の中でも特に美術よりの興味関心、そして技能を持つ自身の能力を最大限に発揮し、患者様に還元できる分野こそが美容外科と考え、大学の勤務と大学院の研究などを通じて広いジャンルを体系的に修めながら、より良い治療をご提供するための研鑽を行ってきました。 医学は日進月歩で進化を続けており、美容医療の分野においても先人達のおかげによって近年ではかなり学問として成立してきています。 私はその恩恵に与ってかなり有利なスタートラインから学び、そして実践が出来ていますが、進化を続ける美容医療の最先端を常に捉え、自身も更なる情報の発信源となれるよう努力を続けていきます。