ボトックスのデメリットとは?注意点を徹底解説!
ボトックスとは、ボツリヌス菌から作られる天然のたんぱく質(A型ボツリヌストキシン)を注射することで、表情ジワの改善などを目指す人気の施術方法です。ちなみにボトックス(ボトックスビスタ)とはアメリカのアラガン社が製造している商品名ですが、アラガン社製以外のものも「ボトックス」と呼ばれることが一般的であるため、ここでは「A型ボツリヌストキシン」のことをボトックスと表現しております。
ボトックス注射の費用は1か所あたり10,000~50,000円程度とそれほど高額ではなく、手軽に施術できることも人気の理由です。しかし、デメリットもゼロではないので、施術前に知っておくべきデメリットについて解説します。

この記事の監修者:久保田 なお
美容皮膚科・美容外科医として、医療行為として美を提供しています。美容など女性の悩みに関して相談にのっています。
このドクターについて詳しく見るボトックスのデメリット
効果の持続期間や副作用、術後の注意点など、ボトックスに関するデメリットを詳しくご紹介します。
効果の持続期間は半年程度
ボトックスの効果は永遠に続くわけではありません。施術する部位やボトックスの注入量にもよりますが、効果が持続するのはおおよそ数ヶ月~長くても6ヶ月程度です。そのため、ボトックスで期待通りの効果を実感できたとしても、その効果を維持するには定期的な施術が必要となります。もちろん費用も継続してかかることになるので、短期的な効果だけでもいいのか、あるいはずっと施術を受け続ける覚悟はあるのか、を考えておく必要があります。
自然な表情が作れなくなることがある
ボトックスには表情を作る筋肉を動かすシグナルを遮断させる働きがあります。これにより表情ジワなどを改善することができるのですが、過剰に注入してしまうと、顔の表情を作る筋肉の動きが鈍くなってしまうことがあります。非常にまれではありますが、笑顔がひきつってしまったり、左右で表情が違ってしまう、ということも起こりえます。
前述の通り、ボトックスの効果は永遠に続くものではないので、自然な表情が作れなくなってもやがて以前の状態には戻ります。しかし、筋肉や神経を熟知し、実績があるクリニックを選ぶのがより安心です。実際に施術を受けた方の口コミなども参考に、慎重にクリニック選びをしてください。
内出血が起こることがある
ボトックスは注射による施術であるため、一般の注射と同じく、皮膚に針を刺す際に多少の痛みをともないますし、細い血管から内出血が起こってしまうこともあります。頻度はそれほど多くありませんが、熟練した医師だから絶対内出血を起こさない、というわけではないのです。しかし、内出血が起きてもコンシーラーやファンデーションなどで隠せる程度であることがほとんどなので、そこまで気にする必要はないでしょう。また、内出血ができても、通常は1週間ほどで目立たなくなります。
副作用が起こることがある
ボトックスは筋肉をほぐし緊張をやわらげるため、顔にボトックスを注入することで顔の筋肉のバランスが変わり、そのアンバランスさから筋肉疲労を起こすことがあります。この疲労のために、頭痛に悩まされることもありますが、多くは時間とともに自然におさまっていきます。心配な方は主治医に相談すると良いでしょう。
施術後数ヶ月は避妊をする必要がある
ボトックス注射後は女性も男性もしばらく避妊することが求められます。なぜなら、ボトックスの原料となるのは食中毒菌としても知られるボツリヌス菌だからです。つまり、ボトックスを注射するということは、食中毒菌が体内に影響を及ぼしているような状態とも言えます。そのため、生殖器への影響もゼロとは言い切れません。実際、妊娠初期にボトックスを注射した女性の胎児の死亡や奇形の例も報告されているため、リスクを減らすために、施術から4ヶ月程度は避妊を行うことが推奨されています。
ボトックスにはメリットも多い
ボトックスのデメリットを詳しく紹介してきましたが、もちろんメリットも多いです。たとえば、ボトックスは注射を打つだけで、メスは使いません。そのため、メスを使う施術に比べて痛みや体への負担はかなり少ないといえるでしょう。もちろん施術時間も数分程度なので、精神的に楽な部分も大きいです。
また、外科的に外見を変えるわけではないので、効果が徐々に表れていきます。突然容姿が変わることに戸惑いを感じている方には大きなメリットとなります。
まとめ
ボトックスのデメリットについてお伝えしました。注射で薬剤を注入する以上、多少なりともデメリットがあるのは避けられません。しかしボトックスの場合、このようなデメリットが起こる可能性はそれほど高くはないようです。痛みや施術時間が少なく、急な変化を避けられるというメリットもあるため、不安がある場合は医師と十分に相談し、納得した上で施術に臨みましょう。