一般歯科と審美歯科の違い
一般歯科
一般の歯科は、虫歯や歯周病、噛み合わせなどの痛みを取り除く治療を行い、機能面の改善をすることがメインです。一般歯科で受けられる治療は保険適用となるので、6歳~70歳の方は費用の3割の自己負担で治療を受けることができます。
審美歯科
一般歯科では機能面の改善をメインで扱いますが、審美歯科では、歯並び、歯の白さ、形などの「見た目の美しさを改善する」治療をメインで行います。審美歯科での治療は保険適応外ですが、支払い金額が1年間で10万円を超えた場合は、確定申告をすることで還付金として金額の一部が戻ってきます。
審美歯科でできる治療
審美歯科でできる治療は主に以下の3つです。
歯並びをよくするワイヤー矯正治療
歯並び・歯の色を同時に改善できるセラミック矯正治療
歯を白くするホワイトニング治療
では、ひとつずつ相場価格、メリットとデメリットをご紹介します。
きれいな歯並びが手に入る!ワイヤー矯正とセラミック矯正ってどう違うの?
まずは、歯並びを改善するワイヤー矯正(表側矯正・裏側矯正)とセラミック矯正について、わかりやすく違いを解説していきます。
表側歯列矯正
ワイヤー矯正では、歯の表面にブラケットとワイヤーを装着することで微量な力を加えることで徐々に歯を移動させて、歯並びの改善を行います。表側に器具を装着する表側矯正と、裏側に器具を装着する裏側矯正、また、部分的に歯の移動を行う部分矯正があります。
表側矯正の相場価格
600,000~1,000,000円
表側矯正のメリット
他の治療法に比べて、費用が抑えられる
表側矯正は、裏側矯正やセラミック矯正に比べるとコストを抑えて治療を受けることができます。
出っ歯や受け口などの治療が難しい歯並びも治療できる
表側矯正は、裏側矯正よりも歯を動かす力が大きいため、出っ歯や受け口など大きく歯の移動が必要な方に適しています。
表側矯正のデメリット
矯正装置が目立つ
表側矯正の一番のデメリットは「矯正装置が目立ってしまう」こと。
治療期間も長いため、気になる人はその他の治療法を選択することをおすすめしますが、近年は「透明なブラケット」などの目立たない矯正器具を選択することもできます。
歯に食べかすが引っ掛かりやすい
これは表側・裏側に限らず矯正治療に共通するデメリットです。装置が表側についている分、裏側矯正よりも汚れが目立ってしまいます。
裏側矯正
裏側矯正とは、歯の裏側にブラケットとワイヤーを装着する矯正治療です。
裏側矯正の相場価格
800,000~1,500,000円
裏側矯正のメリット
矯正装置が目立たない
裏側矯正の最大のメリットは、矯正装置が目立たないということです。接客業など、仕事柄装置を目立たせたくない人はこの治療法を選択することが多いです。
歯の汚れが目立ちにくい
前述したようにワイヤー矯正には「歯に食べかすが引っ掛かりやすい」というデメリットがありますが、ワイヤーが裏側についている場合はあまり汚れが目立たないため、精神的なストレスが軽減されます。
裏側矯正のデメリット
舌が動かしづらく滑舌が悪くなる場合がある
歯の裏側に装置を装着するので、スムーズな発音がしにくくなる場合がありますが、基本的には慣れればいつも通り発音できるようになります。
表側矯正に比べて費用が高い
表側に比べて歯の裏側はデコボコしているため、専用の装置を作るのに費用がかさみます。技術的にも難易度が高くなるので、その分費用が高くなります。
マウスピース矯正(インビザライン)
マウスピース矯正はインビザラインとも呼ばれる、オーダーメイドの透明マウスピースを長時間装着する矯正治療です。食事や歯磨きの際はマウスピースを取り外します。1日20時間以上の装着で効果が出る施術です。
マウスピース矯正の相場価格
700,000~1,000,000円
マウスピース矯正のメリット
マウスピースが薄く透明なため、目立ちづらい
矯正治療に使うマウスピースは透明度の高いプラスチック製です。そのため、「矯正治療中である」ということを周囲に気づかれにくいでしょう。
食生活が制限されない
ワイヤー矯正では、装置が外れてしまう可能性がある食べ物(キャラメル、ガム、硬い食べ物など)は、治療中は避けるように指示されます。しかし、マウスピース矯正には制限がないので自由に食事を楽しむことができます。
清潔な状態を保ちやすく、口内炎のリスクが低い
マウスピースは取り外しができるので、歯磨きの際も楽々。
常に口腔内を清潔な状態に保てるので、虫歯や歯周病の発生を軽減できるほか、ワイヤー矯正と比べて口内炎のトラブルも少ないです。
マウスピース矯正のデメリット
大幅に歯を動かす治療が難しい
抜歯をおこなって口元をガラリと変えるような出っ歯や受け口のケース、顎の大きさのバランス違いや顎のズレなど骨格に問題があるケースなどはマウスピース矯正で改善が難しい場合があります。
マウスピースの付け外しが多く面倒
マウスピースは歯にピッタリと密着した装置のため、歯磨きをしないまま着用すると歯とマウスピースの間に汚れがたまり、虫歯が発生しやすくなってしまいます。食事後は必ず歯磨きが必要です。
付け忘れると効果が出ない
マウスピース矯正の種類にもよりますが、代表的なマウスピースの装着時間は1日約20時間以上。基本的には、食事と歯みがき以外の時間は装着している必要があります。
指定された着用時間が守られない場合は、治療期間が延びてしまう可能性があるので注意が必要です。
セラミック矯正
セラミック矯正は、スピード矯正やクイック矯正とも呼ばれ、歯の気になる箇所を削ったり神経を取り除いたりしてから人工のセラミック(硬い素材)を被せる施術です。
セラミック矯正の価格相場
1本あたり90,000~130,000円
セラミック矯正のメリット
すぐに歯の見た目を綺麗にできる
歯の色や形が選べる
通院回数が少ない(施術後の微調整が必要ない)
セラミック矯正のデメリット
健康な歯を削ってしまう
歯茎が下がって見た目が悪くなることがある
10年程度で交換が必要
ホワイトニング
ホワイトニングとは、歯の着色汚れを落とす施術です。審美歯科でのホワイトニング(オフィスホワイトニング)では、歯科医師か歯科衛生士が漂白成分が含まれる薬剤を歯の表面に塗布し、光を照射する施術が行われています。
ホームホワイトニングとの違い
一方ホームホワイトニングでは、歯科医院で作ったマウスピースに薬液の入ったジェルを入れて自宅で数時間装着します。
ホームホワイトニングで使用するジェルは、オフィスホワイトニングで使用されるものよりホワイトニング効果が発揮されるのに時間を要します。
オフィスホワイトニングに併用してホームホワイトニングを行うと、より効果を高められます。
まとめ
審美歯科での治療、特に歯列矯正は歯列の状態や目的、ライフスタイルに合致したものを選ぶことが大切です。
無料カウンセリングが受けられるクリニックもありますので、歯の審美面に悩みがある方はまず審美歯科へ行ってみることをおすすめします。