炭酸ガスレーザーとは
炭酸ガスレーザーとは、遠赤外線レーザーを照射する治療法です。水分に吸収されやすい性質があるため、照射すると肌の細胞に含まれる水分にレーザーのエネルギーが吸収されて、瞬時に熱エネルギーへと変わり、ホクロやイボなどを一瞬で蒸散させて除去することができます。出血が気になるかもしれませんが、血管を熱で固めてしまうので出血がほとんどないのもメリットです。
盛り上がったホクロやイボ、ニキビなどの治療も可能となっています。治療時間は5~30分程度と短時間ですみ、麻酔によって痛みを軽減できることから、近年注目されている施術のひとつです。
炭酸ガスレーザー照射後はテープを貼って過ごす
炭酸ガスレーザーの施術後は患部にテープを貼って保護する必要があります。どのように貼るのか、いつまで貼っておいたらいいのか、メイクはいつからできるのか、などについて解説していきます。
軟膏を塗ってテープで保護する
施術後は患部に擦り傷ができたような状態になっています。除去する対象によっては皮膚に穴が開いたような状態になることもあり、この傷を早く治すためにステロイド軟膏を塗り、上から絆創膏のようなテープを貼って保護する必要があります。テープの色は肌色なのでそれほど目立つことはなく、近くで見るとわかる程度です。テープには紫外線から守る役目もあるので、特に日中に外ではがさないように注意しましょう。
テープの上からメイクも可能
レーザー治療後は施術部分を除けば当日からメイクが可能です。ただ、患部はテープでの保護が欠かせないので、メイクをしたい場合は、テープを貼った上からに限ります。ただし、ホクロが大きい場合はファンデーションの粉などが入ってしまうおそれがあることから、テープの上からのメイクでもおすすめできません。
状態にもよりますが、患部に直接メイクができるようになるのは、施術から1~2週間後と考えるといいでしょう。なお、洗顔は翌日からできるようになります。
テープの替え方やトラブル時の対処法
テープは基本的に1~2日に1回替えます。ただ、施術直後は傷口から浸出液が出やすいので、テープの中がふくらんできたら、テープを交換します。場合によっては1日に数回テープを交換することもありますが、水で洗ってテープを貼りかえるだけなのでそれほど手間はかかりません。万一出血してしまったときは、ガーゼで軽く押さえて出血が止まるのを待ちましょう。
テープを貼るのは術後10日~2週間頃まで
テープはおよそ10日~2週間が過ぎるまで貼り続けます。この頃になるとかさぶたができてきますが、無理にはがしてしまわないように注意しましょう。施術後に皮膚にくぼみができている場合も、2週間ほどするとしだいに盛り上がってきて平らなピンク色になります。
その他術後の経過と注意点
約2週間でテープを貼らなくても過ごせるようになりますが、患部はまだ紫外線ダメージを受けやすいので、必ず日焼け止めを塗るようにしてください。ピンク色の状態は2~3ヶ月続きますが、こちらは時間とともに目立たなくなっていきます。
1ヶ月ほど経つと茶色い色素沈着を起こすこともありますが、ほとんどの場合、半年以内に元の肌色になります。ハイドロキノンなどの薬で治療も可能なので、気になるようなら担当医に相談しましょう。また、ごくまれに大きなほくろが再発してしまうこともありますが、この場合は追加でレーザー照射することできれいになります。
炭酸ガスレーザー照射前にテープを貼ることも
炭酸ガスレーザー治療には痛みをともなうので麻酔を使います。この麻酔には注射による局所麻酔や冷却する方法が一般的ですが、麻酔テープという貼るタイプの麻酔を併用することもあります。どのような麻酔を使うかはクリニックによりますが、不安がある方はカウンセリングで相談しましょう。
まとめ
炭酸ガスレーザーはホクロやイボの治療方法として人気です。術後2週間ほどはテープで保護し続ける必要がありますが、テープを貼った上からメイクも可能なので、外出ができなくて困るということはなさそうです。
また、完治までは数ヶ月かかりますが、しっかり傷を治すためにも、決められた診察日には忘れずに通い、心配があれば担当医に相談するといいでしょう。