ボトックスをやりすぎるとどうなる?【注射量が多い場合】
ボトックスは、施術箇所や状態によって効果の現れ方が違います。高い効果を得たいからといって大量に注射すると、以下のようなリスクが生じる可能性があります。
自然な表情が作れなくなる
ボトックスは、筋肉の動きを鈍らせる作用があるため、大量に注射すると表情筋がうまく動かせなくなります。その結果、自然な笑顔が作れなくなり、思いっきり笑顔を作ろうとしても、引きつって見える場合もあります。
顔に違和感を覚える
まぶたを持ち上げるサポートをしているおでこの筋肉に、ボトックスを多量に注射すると、まぶたが重く感じたり、眉が下がることがあります。また、おでこと眉間に同時に大量に注射すると、眉尻のみに動きが残って、目が吊り上がった印象になるなど、一度に大量に注射することで、顔に違和感を覚える場合があります。
頬がこける
咬む筋肉の「咬筋」の収縮を抑えてエラの張りを軽減させる咬筋ボトックスは、 注射量が多いとエラがスッキリしすぎて頬がこけてしまい、老け顔になってしまう場合があります。
顔がたるむ
咬筋ボトックスは、注射量が多すぎると、咬筋が萎縮して厚みがなくなった分の余った皮膚の縮みが追いつかないため、口の周りにたるみが生じる場合があります。
唇に違和感が出る
口周りのボトックス注射は、「口角を上げる」「うめぼしジワを取る」「下唇の下のシワを取る」「マリオネットラインを取って口角を上げる」といった4種類の打ち方があり、2つ以上の打ち方を同時に行うと、口元が閉まらない、口に含んだ水分がもれるなど、唇に違和感が生じる場合があります。
さらに、口の周りの筋肉の「口輪筋」へのボトックス注射は、 強く効かせてしまうと口をすぼめることが難しくなり、ストローが使えない、飲み物が飲めないといった症状が起きることもあります。
肩が上げにくくなる
肩こりを和らげたり、首から肩のラインをすっきり見せてくれる肩ボトックスは、注射量が多いと効きすぎて筋肉が収縮しづらくなり、肩が上げにくくなることがあります。また、腕を動かしにくくなったり、だるさを感じる場合もあります。
ボトックスをやりすぎるとどうなる?【注射回数が多い場合】
ボトックスの効果の持続期間は3~6ヶ月程度であるため、効果を維持するためには継続的に注射をする必要があります。 ただ、あまりにも注射回数が多いと以下のようなリスクがあるため注意が必要です。
抗体ができて効果が現れづらくなる
短期間に繰り返してボトックス注射をすると、体の中に抗体ができて効果が現れにくくなることがあります。なぜなら、免疫反応によってタンパク質が体内で作られ、異物を排除するように働いてしまうからです。 ただし、通常の使用量である50単位以下であれば抗体ができたという報告はないため、適切な量を守り、短期間の繰り返しの注射は避けることで回避できるでしょう。
施術を継続している間は妊娠できない
ボトックス注射は、妊活中や妊娠中、授乳中に受けることができません。妊婦や授乳中の人への治験は倫理的に許されないため、胎児や乳幼児への影響が確認できないからです。ボトックスが危険というわけではありませんが、施術を継続している間は男女ともに避妊が必要となるため、妊娠ができないというデメリットがあります。
ボトックスのやりすぎによるデメリットを回避する方法
ボトックスは、射量や濃度、注射する位置が適切でなければ、筋肉の硬直や不自然な表情などのリスクが生じてしまう場合があります。リスクやデメリットを回避するためには、適切な注射量や注射箇所をよく理解し、実績や経験が豊富な医師を選ぶことが大切です。施術頻度についても、医師のアドバイスに従って適切に受けましょう。
ボトックスを打ち続けるメリット
短期間のうちに何度も施術を受けるデメリットもありますが、一方でボトックス注射は、回数を重ねるごとに持続期間が長くなると言われています。ボトックス注射をすると、シワを作る筋肉がほとんど動かなくなり、筋肉が徐々に萎縮してくるためです。最終的には、1年に1回程度の注射で効果が維持できるようになるでしょう。そのため、施術箇所や状況に合わせて、最適な頻度で施術を受けるのがおすすめです。
まとめ
筋肉の動きを抑えて表情ジワなどを改善するボトックスは、やりすぎるとさまざまなリスクが生じる可能性があります。しかし、適切な施術であれば心配する必要はほぼありません。
やりすぎによるリスクを回避するためには、実績と経験豊富な医師を選ぶことが最も大切。適正な頻度の施術を継続して受ければ、効果を長持ちさせることもできるでしょう。