クリニックでのピーリングのデメリット
ピーリングをの選択肢としては、自宅で行うセルフピーリングと、クリニックで施術を受ける方法がありますが、ここではクリニックでのピーリングにおけるデメリットについて具体的に紹介します。
効果が感じられる肌悩みは限定的
まずはじめに、ピーリングを行っても効果が得られる肌トラブルは限られています。具体的には、にきびや小さいしみ、小じわには効果を期待できるものの、そばかすやにきび跡などの色素沈着、深いしわ、肝斑等には効果が期待できないことがわかっています。
治療に時間がかかる
ピーリングは毎日行ってしまうと肌が再生していない状態で新たにダメージを加えてしまうことになります。過剰な頻度で行うと、ビニール肌を生じることも。ビニール肌とは、肌のキメが失われている状態で、一見ツルっとしたお肌に見えますが、皮脂分泌も少なくなって非常に乾燥しやすい状態の肌のことです。
そのため、たとえばにきびであれば、2週間に1回の頻度で計6回ピーリングを継続することが一般的に推奨されています。また、シミに関しても効果が現れるまでに数ヶ月かかると言われています。したがって、ピーリングで即効性はあまり期待できないため、気長に継続して治療に臨むのがよいでしょう。
痛みを感じることがある
ピーリングは薬品(酸)で肌を薄く剥がす治療なので、肌がぴりついたりするなど、ある程度の刺激感が生じることがあります。特にピーリングの後は表皮が薄くなることで、肌はいつもよりも敏感な状態になっており、ひりひりすることがありますが、2〜3日で治まることが一般的です。しばらくたっても痛みが続くなどの場合は、かかりつけのクリニックに相談しましょう。
一時的に肌の状態が悪化することがある
ピーリングを行った後、2~3日程度は肌がひどく乾燥したり、古い角質が剥がれ落ちたり、にきびの膿が破裂して悪化したように見えることがありますが、これは治癒の途中段階の一時的な症状なので、あまり神経質にならなくて大丈夫です。また、薄いかさぶたができた場合はこすらず、無理に剥がさないようにしましょう。
肌の保湿力が低下する
ピーリング後には肌が乾燥したりすると説明しましたが、中でも乾燥は肌の保湿力の低下と密接に関係しています。一時的ではありますが保湿力が低下するため、普段よりも入念な保湿ケアが必要です。同時に敏感な状態でもあるため刺激の少ない化粧水などで保湿を行うようにしましょう。赤みやほてりが現れた場合も、まずは十分な保湿で対応してみてください。
日焼けしやすくなる
ピーリング施術後は角質層が薄くなり、肌が紫外線を取り込みやすくなっているため日焼けをしやすい状態になっています。そのため、ピーリングを行った後はこまめな紫外線ケアが不可欠です。なお、SPFの高い日焼け止めには紫外線吸収剤が含まれていることがあるため、ピーリングの後に行う日焼けケアとしては、紫外線を反射させるサンスクリーン剤の使用がよりおすすめです。
他の治療と併用できないことがある
ピーリングは肌に負担をかける治療であるため、他の治療と同時に行うことができない場合があります。たとえば、ピーリング施術の1ヶ月前に脱毛やレーザー治療、アートメイク、他のケミカルピーリングを受けている場合、ピーリングができないことがあります。つまり、クリニックでピーリング施術を受けている方は、自宅ではセルフピーリングができないので注意が必要です。
保険適用外
ピーリングは保険適用外の治療であるため、全て自費治療となります。顔全体で4000円〜6000円程度が一般的ですが、他にもデコルテや腕、背中全体などピーリングを行う部位によっても価格は若干異なってきます。会員になることで少し料金が安く抑えられるクリニックもあるため、事前カウンセリングで金額についてもよく相談してみましょう。
クリニックでのピーリングのメリット
最後にクリニックでピーリングを行うメリットについてご説明します。現在、ピーリングは自宅で行えたり気軽にできるものとして考えられていますが、過去にはピーリングによって肌に起こった被害の相談が専門機関へと寄せられることも珍しくありませんでした。そのような背景もあり、現在では、日本皮膚科ガイドラインにおいてピーリングは医業に該当すると記載されています。
またエステティックサロンでは、皮膚疾患などの疾病の治療を目的としたピーリングは法律で禁止されているため、ピーリングを受ける際はまずクリニックで医師から診察を受けるのがよいでしょう。
まとめ
ピーリングは肌にある程度のダメージを与えるため、施術後は保湿や紫外線ケアを行うなどの心がけが大切です。また、セルフピーリングやエステサロンでのピーリングよりも、専門知識を持つ医師がいるクリニックでの施術がより安心で安全なので、おすすめです。