糸による隆鼻術
時間が経つと体内に吸収される特殊な糸を、鼻柱や鼻筋に挿入することで鼻全体に高さを出す手術法です。糸にはコグ(トゲのようなもの)が付いているため、組織をしっかりキャッチし引き上げます。その他に、メッシュ状の糸を使用しているクリニックもあります。
専用の針で糸を挿入するため傷跡は目立ちませんが、術後1週間程度、腫れや内出血が現れる場合もあります。
糸による鼻尖縮小(鼻尖形成)
鼻先の軟骨(鼻翼軟骨)を糸で縫い合わせ中央に寄せることで、鼻先を引き締め団子鼻の改善を目指す手術法です。
針のみでの手術が可能なため、傷跡はほとんど目立ちません。痛みや腫れ、内出血が現れることもありますが、1週間ほどで落ち着きます。
切開する鼻尖縮小(鼻尖形成)
糸のみを使用した手術では後戻りの可能性や、あまり変化を感じられないこともあります。その場合、脂肪や鼻翼軟骨の一部を除去したり、耳の軟骨を鼻先に移植する手術(耳介軟骨移植)を同時におこなうことで、より効果が期待できます。
ただし、術後は血腫を防ぐためのチューブを鼻の中に挿入し、ギプスやテープで1週間ほど鼻を固定する必要があります。また、鼻の組織の安定には3週間ほどかかり、傷跡の赤みや腫れは1〜3ヶ月間続く場合もあります。
糸による鼻翼縮小(小鼻縮小)
小鼻を糸で幅寄せすることで、小鼻の広がり改善を目指す手術法です。メスを使用しないため、傷跡はほとんど目立ちません。痛みや腫れ、内出血が現れることもありますが、1週間ほどで落ち着きます。
切開する鼻翼縮小(小鼻縮小)
糸のみの手術は後戻りや、効果がそれほど見られない可能性があります。また、小鼻を糸で幅寄せすることで、口元が盛り上がるなどの不自然な仕上がりになる場合もあるため、小鼻の一部を切除する鼻翼縮小術のほうが、仕上がりが自然になることがあります。ただし、鼻翼縮小術の方法は「外側法」と「内側法」の2つに大別でき、外側法は、鼻の外側から切開を、内側法は鼻の内側から切開をするため、内側のほうがバレにくいと言えます。ただし、外側法は外側に張り出した小鼻の改善、内側法は、横に広がった鼻の穴の改善に適しているため、方法を選択する際は目的もふまえる必要があります。さらに内側法との併用で、本来切り取ってしまう軟部組織を残し、中央に引き寄せ縫合することで術後の後戻りを防ぐ皮弁法(フラップ法)を採用したクリニックも多くあります。
また、切開した場合、術後5〜7日間ほどは鼻の固定をし、その後抜糸が必要となります。小鼻のつけ根周辺は皮脂腺が発達しているため、赤みが長引いたり、感染を生じやすく、傷が落ち着くまで3か月程度かかることもあるため、他の方法よりもバレる可能性は高いかもしれません。
糸による鼻中隔延長
時間が経つと体内に吸収される特殊な糸を、鼻中隔(鼻腔を左右に仕切る壁)に挿入することによって鼻先に高さを出す手術法です。糸にはコグ(トゲのようなもの)が付いており、刺激された組織が糸の周囲にコラーゲン線維を作るため安定性があり、術後半年〜1年程効果が続きます。
専用の針で糸を挿入するため傷跡は目立ちませんが、術後1週間程度、腫れや内出血が現れる場合もあります。
脂肪溶解注射
脂肪を分解・溶解させる成分を鼻に注入することで、脂肪を体外へ排出させる手術法です。顔に使用できるものとして、多くのクリニックでBNLSまたはBNLS neoと呼ばれる注射が使用されています。小鼻や鼻筋、鼻先にも注射が可能で、効果は3日〜1週間ほどで現れます。
注射針での施術のため、傷跡が残る心配やダウンタイムはほとんどなく、赤みや腫れなどが出た場合も2〜3日でおさまります。ただし、鼻は効果を実感しにくい部位であることから、1週間おきに3〜4回の注入が必要です。
ヒアルロン酸注入
ヒアルロン酸を鼻先や鼻筋、鼻根に注入することで、鼻に高さを出す隆鼻術を行うことが可能です。また、ワシ鼻や曲がった鼻の修正にも効果が期待できます。
注射針での施術のため、傷跡が残る心配やダウンタイムはほとんどなく、内出血や腫れはほとんどありません。ただし、ヒアルロン酸は1年ほどで体内に吸収されるため、継続的に注入する必要があります。
まとめ
周囲にバレることなく、気軽に行える鼻整形は多く存在しますが、糸や注射針のみでの手術は、変化を感じにくかったり、継続的な治療が必要な場合があります。一方、切開による手術では効果を感じやすいですが、体への負担が大きくなります。そのため、自分の鼻の状態や得られる効果について、事前に医師と相談しながら最適な手術法を選択しましょう。