ケミカルピーリングは毛穴に効果あり?施術方法や注意点を解説!
毛穴の詰まりや開き、たるみなど、年齢に関係なく毛穴に関する悩みを抱える人は多いものです。何とか悩みを解消したいところですが、毛穴の悩みに「ケミカルピーリング」は効果があるのでしょうか。今回はケミカルピーリングの毛穴への効果や注意点について、詳しくご紹介します。
ケミカルピーリングとは、お肌に薬剤を塗布して古い角質や毛穴の汚れを取り除き、お肌のターンオーバーを正常化する治療法です。ケミカルピーリングが推奨される症状は、ニキビ、小さなシミ、小じわの3種類とされていますが、毛穴の悩みにも効果が期待できます。
ケミカルピーリングによるニキビ治療では、薬剤によって毛穴に溜まった角質や面皰(めんぽう/ニキビ内の皮脂、角栓など)を排出しますが、ニキビと毛穴の詰まり・黒ずみの違いといえば、毛穴に詰まっているのが皮脂や菌なのか酸化物なのかという程度のものです。毛穴の詰まりや黒ずみもニキビと同様に、毛穴の入り口が開けば排出されやすくなるため、ニキビ治療ができる=毛穴の詰まりや黒ずみにも効果があるといえます。
また、施術後はお肌の新陳代謝が上がってハリがアップするため、お肌のハリやうるおいが減少したことが原因で起こる毛穴のたるみや開きにも効果が期待できます。
ケミカルピーリングに使用する薬剤には、以下のようなものがあります。
・グリコール酸(フルーツ酸):柑橘類などから抽出される天然由来成分を主成分とする薬剤
・ラクテート(乳酸):天然乳酸を主成分とする薬剤
・サリチル酸マクロゴール:果実などに含まれるサリチル酸をマクロゴールという基材に溶かし、角質のみに反応するようにした薬剤
グリコール酸やラクテートは「AHA」と呼ばれる薬剤で、皮膚表面の角質に効果が期待できます。一方、サリチル酸マクロゴールは「BHA」と呼ばれる薬剤で、毛穴の奥まで入り込む強力な作用がありながら安全性が高く、お肌の赤みや皮むけなどの副作用がほとんど起こりません。
さまざまな毛穴の悩みを解消したいという場合は、サリチル酸マクロゴールによるケミカルピーリングのほうが満足のいく仕上がりになるでしょう。
毛穴の悩みを解消するためにケミカルピーリングを受ける際、術後の肌トラブルを防ぐために、いくつか注意したいことがあります。
ケミカルピーリングで毛穴の悩みを改善したい場合は、3~4週間に1度のペースで、4~6回ほど施術を受けるのがおすすめです。
早く効果を得たいからと短い間隔で施術を受けると、古い角質が溜まっていないのに薬剤を塗布することになり、お肌の負担になるので注意しましょう。
角質が傷んでいる状態でケミカルピーリングを受けると、必要以上に角質が取れてしまいます。施術前日はスクラブ洗顔や顔そり、パックなど、角質を傷めやすいお手入れをしないようにしましょう。
また、施術前1ヶ月以内にほかのケミカルピーリングやレーザー治療、ワックスなどによる脱毛などを受けている場合は、ケミカルピーリングができない可能性があります。
ケミカルピーリング後のお肌は紫外線の影響を受けやすい状態になります。シミや肌荒れなどが起こらないように、施術後は十分に紫外線ケアを行いましょう。
ケミカルピーリングはエステサロンと美容クリニックのどちらでも行われている施術ですが、治療目的のケミカルピーリングは医療行為であり、エステサロンで行うことは法的に禁じられています。
エステサロンでの施術後に腫れや炎症などのトラブルが起きたとの報告が増加し、事態を重く見た厚生労働省が2000年に「ケミカルピーリングは医療行為に該当する」と明言しているので、ケミカルピーリングは医師がいるクリニックで受けるようにしましょう。
また、エステサロンでは使用が禁止されている薬剤もあり、低濃度のグリコール酸で肌表面を整える程度の施術しか受けられません。クリニックにはそうした制限がないので、より効果の高い施術を受けられるというメリットもあります。
ケミカルピーリングは、イオン導入との併用もおすすめです。イオン導入とは、お肌に微弱な電流を流すことで一時的にお肌のバリア機能を超えて、お肌の奥深くまで美容成分を届ける施術です。
ケミカルピーリングで不要な角質を取り除いたあとのお肌は、より美容成分が浸透しやすくなっているため、イオン導入の効果をさらに実感できるでしょう。
毛穴の黒ずみが気になっている場合は、「カーボンレーザーピーリング」がおすすめです。カーボンレーザーピーリングは「カーボン入りクリームを塗布する」「レーザーを使用する」という点が、ケミカルピーリングと異なります。
クリームを塗布すると微細なカーボン粒子が毛穴の表層に入り込み、黒ずみなどの汚れと絡み合います。そこに、黒色に反応するレーザーを照射すると、黒色のカーボン粒子や黒ずみが弾き飛ばされ、黒ずみが改善するという仕組みです。
余分な皮脂や角質なども除去できるため、ケミカルピーリングとカーボンレーザーピーリングは親戚のような位置づけの施術として扱われることもありますが、上記からわかるように、両者はまったく異なる施術です。毛穴の黒ずみに対する効果としては、カーボンレーザーピーリングが最も高いと言われています。
ケミカルピーリングはニキビ、小さなシミ、小じわの改善を目的とした施術ですが、薬剤で毛穴の入り口を開いて汚れを排出する、肌のハリをアップさせるなどの効果が期待できるため、毛穴の悩みへの効果も期待できます。
ただし、お肌に合う合わないなどの問題があるほか、カーボンレーザーピーリングなど他の選択肢もあるので、まずはクリニックで治療方針について相談してみましょう。
ご注意術式や変化の度合いに応じて効果、ダウンタイム期間には個人差があります。
また、医師の監修を経て誤りがないよう万全を期しておりますが、もし誤りとお考えになる情報がある場合には、ご指摘いただけますと幸いです。運営で確認の上、必要な対応をさせていただきます。