たれ目形成術後すぐに戻したくなり、1週間後に控えめ変化に戻した症例エターナル美容クリニック / 女性

本日の症例はグラマラス後やっぱり戻したくなったとのことで、術後早期に再切開して戻した症例をご紹介し、戻す手術を行う場合の診断・対応について考えていきたいと思います。 ナチュラルにタレ目になりたいとのご希望でした。希望変化量が少なめでしたが、目尻位置を下げたいご希望もあったため、目尻切開＋目尻靱帯移動とグラマラスは結膜切開で行いました。 術中ナチュラル目に調整したのですが、やはりもう少し下げたいとのことであったため、大きめに下げたところ、下瞼が皮膚に埋もれたため承諾を得た上で皮膚切除を行いました。 術後数日して、たれ目にしたくて手術を受けたが、やはり似合わないと感じたため戻したいとご連絡いただきました。 数日よく考えていただき、考えが変わらなければ1週間後検診の際に元に戻す手術を行うことにしました。 1週間後の時点でも意思は変わらなかったため、早期再切開を行うことにしました。ご本人の希望としては目尻の高さは元に戻したい、グラマラスは元よりはほんの少しだけ下げたいとのことでした。目尻靱帯移動の固定糸を外し、元の位置付近に付け替えることで目尻の高さを戻す手術とグラマラスの変化を減らす手術を行いました。最終的には結果にご満足いただけました。こちら結果論でいうと、はじめから結膜切開＋靱帯移動なしの目尻切開でよかったことになるかもしれませんが、趣味嗜好が術前後で変わるのはよくある話なので、仮に希望が変わった場合でもすぐに適応できることが重要と考えます。 こちら考察となります。 まずタレ目手術を行う際に希望変化量がナチュラルなのであれば、結膜切開単独で行ってもよいとは思うのですが、術中確認の上下げる量が増えるのであれば、術中に皮膚切除する可能性は事前に伝えておく必要があるかと思います。 戻したいとなった場合、術後すぐに行うか、一旦完成を待って数ヶ月後に行うかの2パターンがありますが、基本後戻りはほとんどないため意思が明確ならすぐ（2週間以内）に行った方がよいかと思います。 そしてどれくらい戻せるのかについては、目尻靱帯移動の変化はすぐであれば簡単に戻せると思います。目尻切開を戻すのはかなり難しいとされますが方法はいくらかありそうです。グラマラスに関しては、前の手術がどのようになされているかによります。皮膚切開だから戻せない、結膜切開だから戻せるといった話でもなく、皮膚切開で取った皮膚は確かに戻りませんが、結膜切開で余った腱膜を切除しているならそれも戻せないため、完全に元に戻そうとすれば側頭筋膜や大腿筋膜、真皮などのスペーサーの移植が必要となるでしょう。これは眼瞼下垂の挙筋後転術と同様の理論になります（グラマラスが眼瞼下垂のミラーイメージ手術なので当然の話にはなります。） 余剰腱膜の切除なしにグラマラスを行うことも可能でしょうが、それを行うなら結膜切開よりも結膜〜皮膚切開の方が難易度が低いです。結膜切開＋必要があれば後から余剰皮膚切除と初めから結膜皮膚切開同時切開の意味合いの最大の違いがこちらになるかと思います。後者の方が元に戻しやすい可能性があります。余剰腱膜の切除なしに結膜切開を行うことも可能でしょうが、調整の精度はやや落ちてしまうように思います。 ※何が言いたいのか一部の美容外科医以外には伝わりにくいと思いますが、同じようなアイディアが眼瞼下垂手術でも行われているみたいで、余剰腱膜を捨てない方がいいのではないかという一意見です。 まとめ ①たれ目形成術後、もっと控えめに戻したくなった場合は、後戻りしないことを前提とするなら術後早期に行う方がよいと思います。 ②グラマラスがどれくらい元に戻せるかどうかは、眼瞼下垂後どれくらい開きを下げられるかの話に似ていて、前の手術がどのようになされているかによります。 ③グラマラスを本気で元に戻したい場合、結膜切開であろうとスペーサー採取が必要となる可能性があります。

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左右差、後戻り、理想との相違など