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全切開二重1ヶ月後
〜埋没では緩んでしまう中途半端な二重を切開で修正する〜
某大手美容クリニックで数年前に一生保証の二重埋没法を受けられた方。
二重が緩んできたため同クリニックに相談したところ、「二重は取れておらず許容範囲内」との説明で保証内手術をして貰えなかったようです。
二重が緩んだ際に再手術受けられないなら高額なお金を支払って一生保証の二重を受けた意味があるのでしょうかと思うのも無理はないでしょう。
ただし、前医の意見が必ずしも正当性がないかというとそういう訳ではなく、元々瞼が厚い方で再度埋没してもすぐ緩んでしまうことは目に見えていることや、埋没法でもある程度ランクの高いものでなければ数ヶ月すらある程度いい状態で持たせられないでしょうから対応自体は明らかに間違いとも言えません。
説明の仕方が悪いか意思疎通ができていないか、いずれにせよ患者様が不信感を抱いたことは間違いないでしょう。
経過問題ないで帰してしまうと患者様の悩みの解決にはならないわけで「埋没で行うなら抜糸して二重幅をもっと狭くするか、全切開で行うか」などその他の提案があるべきだと思います。
前医の対応に不信感を感じられたため僕の外来を受診され、複数の選択肢を話し合った結果、瞼の厚みを減量でき、埋没より遥かに二重が緩みにくい全切開で行い、前回の二重幅は広すぎですが、極力幅は変えず僅かに狭いくらいの二重を作成する方針としました。
デザインは投稿の2枚目をご覧ください。点線が前回の埋没の線、実線が切開線です。
下方切開線は睫毛側皮膚の伸展度を考慮し適切な睫毛の角度になるよう決定し左眉高位であることを考慮し左を僅かに低くしております。
瞼が厚く外側にラインが出にくいため切開線を目尻を越えて外側まで延長しております。
二重の作成位置は前回の埋没とほぼ同様の高さを目標としております。
切開位置を下げると二重幅が狭くなるため二重固定点に被さる眉毛側の皮膚も減量し眉下から二重までの距離がなるべく揃うよう計算しております(こちらは術後の眉毛下降に伴い左右差がでる可能性があります。)
ただしこれらのデザインは絶対的なものではなく睫毛側眼輪筋下の剥離により皮膚伸展度は上げられますし、二重を固定する位置により睫毛の角度は変わります。
ある程度の微調整は術中に可能になるのでデザインはあくまでも参考程度ですが、意図を持ってデザインすることで術中の方針をある程度決定でき迷いを減らせることができるため、重要な要素の1つだと思います。
大事なことは埋没法と異なり、ブジーテストの位置のまま切開するだけだと睫毛側の組織があまりハム目になってしまう可能性が高く、切開と埋没ではデザインのやり方が全く異なるということです。
埋没の二重と全く同じ感じの二重を作ることはかなり難しく、まず埋没で二重を作って気に入ればそのままの幅で切開するというのは発想としては理解できても実際はとても難しいことだと思います。
今回の症例における僕の目標は前回の埋没になるべく近い二重にするでしたが、体現できているでしょうか?
今回の症例写真はマツエクがついていることや術後メイクなしの写真がピンボケしていて使いものにならないためメイクありの写真しかなく、同条件でないため症例写真としての価値は薄いですが、実物の経過は綺麗で順調な経過です。僕は症例を綺麗にみせて誇示したいわけではなく、僕ら美容外科医がどのようなことを考えて手術しているか、なるべく分かりやすく解説していきたく、いわば図鑑や教科書のような投稿内容にしていきたいと思っております。
今回の写真では1ヶ月後のものしかなく申し訳ないですが、直後、1週間後、1ヶ月後、3ヶ月後となるべく同条件の写真をお見せできるよう努めていきたいと思います。
【全切開法】
∟半永久的な効果が期待できる、切開での二重形成術。
片目:230,200円
両目:328,900円
※価格は全て税込み表記です。
ROOF切除が必要な場合は別途。
■想定されるリスク
腫れ、痛み、内出血、傷跡等※施術1週間後に抜糸あり